口軽(読み)クチガル

デジタル大辞泉 「口軽」の意味・読み・例文・類語

くち‐がる【口軽】

[名・形動]
口数が多く、無用のことまで軽々しくしゃべること。秘密などをすぐ人にもらすこと。また、そのさま。「口軽で信用できない」⇔口重くちおも
すらすらとものを言うこと。また、そのさま。⇔口重くちおも

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精選版 日本国語大辞典 「口軽」の意味・読み・例文・類語

くち‐がる・い【口軽】

〘形口〙 くちがる・し 〘形ク〙
① 口のきき方が軽々しい。もの言いが軽率である。また、多弁である。おしゃべりである。口がろし。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
源氏(1001‐14頃)宿木「かくまで洩らしきこゆるも、いとくちかるけれど」
② もの言いがやわらかく、すらすらしている。感情をむきだした口調でない。気軽い口調である。
※そめちがへ(1897)〈森鴎外〉「お万が客は口軽(クチカル)く」
くちがる‐さ
〘名〙

くち‐がる【口軽】

〘名〙 (形動)
① よく考えないで、軽率にものを言うこと。また、そのさま。余計なことまでしゃべってしまうほど、口数の多いこと。
東野州聞書(1455頃)一「又口軽にあたらしく、人もふるさぬ所を心にかけてよめと教へ侍れば」
※土(1910)〈長塚節〉八「それが口軽な女房であれば二三歩行(や)り過しては」
② 軽快で巧みな話し方のようす。
浮世草子傾城色三味線(1701)湊「御身達が口がるな物いひ」

くち‐がろ・し【口軽】

〘形ク〙 =くちがるい(口軽)
十訓抄(1252)四「大かた、口かろきものになりぬれば」
くちがろ‐さ
〘名〙

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