古萩(読み)こはぎ

精選版 日本国語大辞典 「古萩」の意味・読み・例文・類語

こ‐はぎ【古萩】

〘名〙 山口県萩の陶器。文祿・慶長の役後、藩主毛利輝元が連れ帰った朝鮮の陶工李敬(のち坂高麗左衛門と改名)によって慶長年間(一五九六‐一六一五)に開窯(かいよう)。初期に朝鮮李朝初期の様式のものを作ったが、これら朝鮮風のものを総称していう。その時代的限界は明らかでない。
洒落本・郭通遊子(1797)発端「かうしん棚に井戸なりの古はぎの茶わん」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

日本歴史地名大系 「古萩」の解説

古萩
ふるはぎ

新堀しんぼり川以北の地域で、三角州の中では最も高燥な地である。「長門金匱」に「往古萩と云は古萩の事也」と記され、城下町建設以前、萩がまだ湿地葦原の多い地であった当時、人家のあった所だという。元和八年(一六二二)萩城三の丸の外側に外堀が開削されると上層武家屋敷が集中する堀内ほりうちと古萩に分断されるようになった。

古萩の北部には侍町、中央に寺町、南部は町人町の中に飛地状に侍町があったが、しだいに侍町は町人町化され、狭小となっていった。この残った侍町や寺社地が明治一二年(一八七九)北古萩きたふるはぎ町・今古萩いまふるはぎ町・南古萩町となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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