吹抜き(読み)フキヌキ

デジタル大辞泉 「吹抜き」の意味・読み・例文・類語

ふき‐ぬき【吹(き)抜き/吹き貫】

風が吹き抜けること。また、その場所。ふきぬけ。
家屋の柱の間に壁がなく、風が自由に通る構造。また、建物内部で、天井がなく、上下階を貫いてひと続きにしてある構造。吹き放し。ふきぬけ。
吹き流し1
肌着なしに、どてらや着物を着ること。
「―で堀へ来られた義理でなし」〈柳多留一二

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精選版 日本国語大辞典 「吹抜き」の意味・読み・例文・類語

ふき‐ぬき【吹抜・吹貫】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 風が吹き通ること。また、その所。吹きはらい。ふきぬけ。
    1. [初出の実例]「から風ひゅうひゅうと吹(フキ)ぬきの寒さ」(出典:大つごもり(1894)〈樋口一葉〉上)
  3. 襦袢を着けないで、直接着物を着ること。風が吹き通るところからいう。
    1. [初出の実例]「ふきぬきで堀へこられた義理でなし」(出典:雑俳・柳多留‐一二(1777))
  4. 旗の一種吹流しに似て、切り裂いた長い布の口をまるく輪にして竿につけたもの。戦国時代末期から軍陣で用いた。小さなものは指物にもした。吹抜幟。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. 吹抜<b>③</b>〈武用弁略〉
      吹抜〈武用弁略〉
  5. 家屋の柱間に壁がなく、外部に向かって開放されていること。吹きはなし。ふきぬけ。
    1. [初出の実例]「吹抜(フキヌ)きの亭(ちん)の前へ出た」(出典:観音岩(1906‐07)〈川上眉山〉前)

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