呉竹の(読み)クレタケノ

デジタル大辞泉 「呉竹の」の意味・読み・例文・類語

くれたけ‐の【呉竹の】

[枕]竹のふしまたに関する意から、「ふし」「よ」「よる」「言の葉」「末」にかかる。
「―ふし沈みぬる露の身も」〈金葉・雑下〉
「―むなしと説ける言の葉は」〈千載・釈教〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「呉竹の」の意味・読み・例文・類語

くれたけ‐の【呉竹の】

呉竹の節(よ)の意味で、「節(よ)」と同音および同音を含む「世」「夜」「よる」にかかり、また、竹の節(ふし)の意で、「節(ふし)」と同音および同音を含む「ふし」「伏し」、地名の「伏見」にかかる。
※竹取(9C末‐10C初)「呉竹の世々の竹とり野山にもさやはわびしきふしをのみ見し」
② 竹の葉の意味で、「葉(は)」と同音「は」を含む「言の葉」「端山」などにかかる。また、竹がよく茂っている意で、「しげし」にかかる。
※千載(1187)釈教・一二二八「くれたけのむなしと説ける言の葉は三世の仏の母とこそ聞け〈藤原隆信〉」
③ 「くれたけ」に「世」の意味をこめて、世の末という意で、「末」にかかる。一説に、竹の先の方の意で、「末」にかかる。
※栄花(1028‐92頃)御裳着「光そふ月とぞ見ゆるくれたけの行く末ながき秋の宮には」

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