四劫(読み)シコウ

デジタル大辞泉 「四劫」の意味・読み・例文・類語

し‐こう〔‐コフ〕【四×劫】

仏語世界成立から破滅に至る時の経過四つに大別したもの。成劫じょうこう住劫壊劫えこう空劫

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精選版 日本国語大辞典 「四劫」の意味・読み・例文・類語

し‐こう ‥コフ【四劫】

〘名〙 仏語。世界の成立から破滅に至る四大時期。すなわち、成劫(じょうこう)衆生やそれが住する国土草木などの衆生世間器世間が成立する期間)、住劫(二つ世間が安穏に存続する期間)、壊劫(えこう)(衆生世間の破滅についで器世間も破滅する期間)、空劫(すべてが破滅し去って何一つない期間)の四つ。
水鏡(12C後)上「この成住壊空の四劫をふるほどは八十の中劫をすぐしつるぞかし」

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「四劫」の意味・わかりやすい解説

四劫
しこう

仏教用語。世界の成立から無にいたるまでの期間を4期に分類したものをいい,次の4つをさす。 (1) 成劫 (じょうごう)  山河大地,草木などの自然界生き物とが成立する期間。人間の寿命が8万 4000歳のときから 100年ごとに1歳ずつ減少していって寿命が 10歳になるまでの期間を1減とし,10歳のときから 100年ごとに1歳ずつ増加していって8万 4000歳となるまでの期間を1増というが,この成劫では 20増減 (20小劫) があるという。 (2) 住劫 自然界と生き物とが安穏に持続していく期間。 20増減がある。 (3) 壊劫 (えこう)  まず生き物が破壊消滅していき,次に自然界が破壊されていく期間。 20増減がある。 (4) 空劫 破壊しつくされて何もなくなってしまった時期。これにも 20増減がある。

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