四病(読み)しびょう

精選版 日本国語大辞典 「四病」の意味・読み・例文・類語

し‐びょう ‥ビャウ【四病】

〘名〙 (四つの欠点の意)
① 歌病の一つ。和歌を作るときに避けなければならない四つの事柄。「喜撰式」によれば、第一句の始めと第二句の始めとが同音である岩樹病、同句中の第二音と第四音が同じである風燭病、五字の句の第四音と五音が、続く七字の句の第六音と七音と同じである浪船病、一つの句に同じ音が一字おきに出てくる落花病の四つ。
※喜撰式(10C中‐後)「抑五七五七七、一文之中予有四病
② 仏語。人にそなわる常住清浄の本覚(円覚)の真心を求めるに当たって、いだく四種の誤り。作・任・止・滅の四つをいう。〔延宝八年合類節用集(1680)〕 〔円覚経‐序〕
漢画・日本画で、絵を描くときに避けなければならない四つの事柄。偃(えん)・枯(こ)・濁(だく)・弱(じゃく)をいう。
随筆山中人饒舌(1813)上「嘗閲李開先中麓画品。論戴文進神。掲之六要。擠沈石田僵置之四病

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