団亀(読み)ドンガメ

デジタル大辞泉 「団亀」の意味・読み・例文・類語

どん‐がめ【団亀】

《「どうがめ(胴亀)」の音変化》
スッポン別名
「池の―ならばくんくるべいとの」〈伎・名歌徳〉
丁銀ちょうぎんのこと。
「―三つで一貫五百目請取るからは」〈浄・歌祭文

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「団亀」の意味・読み・例文・類語

どん‐がめ【団亀】

〘名〙 (「どうがめ(胴亀)」の変化した語)
※俳諧・俳諧三部抄(1677)上「厂かとへは肢先うこく土亀哉〈忋翁〉」
亀頭陰茎の頭)のたとえ。
歌舞伎鳴神(1742か)「師匠様のあのどん亀で、あの女中をくんぐるべいとは」
③ (「どん」を「鈍」にかけていう) 人をあざけっていう語。のろま。おろかもの。
※歌舞伎・桑名屋徳蔵入船物語(1770)口明「亀は亀ぢゃが、どん亀ぢゃ。心は往(い)んだ顔ですっこんでゐる」
④ (楕円の形が似ているところからか) 丁銀のこと。
浄瑠璃新版歌祭文お染久松)(1780)野崎村泥亀(ドンガメ)三つで壱貫五百目請取るからは言い分ないわい」

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