団円(読み)ダンエン

デジタル大辞泉 「団円」の意味・読み・例文・類語

だん‐えん〔‐ヱン〕【団円】

[名・形動]
まるいこと。また、そのさま。
「―なる地球」〈中村訳・西国立志編
円満であること。また、そのさま。
「政府人民の別ありと雖も、原来―なる一物にして」〈西村茂樹明六雑誌三九〉
欠ける所もなく完全に終わること。→大団円
弓張月拾遺の篇、およそ十巻にして―をなせり」〈読・弓張月・拾遺〉

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精選版 日本国語大辞典 「団円」の意味・読み・例文・類語

だん‐えん‥ヱン【団円】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) まるいこと。また、そのさま。まどか。
    1. [初出の実例]「人類の言語意見を録する史官なれば、団円なる地球、淼漫(べうまん)たる洋海」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一二)
  3. ( 形動 ) 人々が和合すること。円満であること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「之を分てば政府人民の別ありと雖ども、原来団円なる一物にして」(出典:明六雑誌‐三九号(1875)政府与人民異利害論〈西村茂樹〉)
    2. [その他の文献]〔白居易‐自詠老身示諸家属詩〕
  4. 欠けることなく完全に終わること。終わり。結末。→大団円
    1. [初出の実例]「弓張月拾遺の篇、凡(およそ)十巻にして団円(ダンヱン)をなせり」(出典:読本椿説弓張月(1807‐11)拾遺)

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普及版 字通 「団円」の読み・字形・画数・意味

【団円】だんえん(ゑん)

まるい。家族がむつまじく楽しむ。演劇収束。よい結末。大団円。唐・李羣玉〔湖寺、清明の夜、懐を遣(おく)る〕詩 久しくに向つて弟妹を抛(す)つ (つね)に時に因りて團圓を(おも)ふ

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