精選版 日本国語大辞典 「圧」の意味・読み・例文・類語
へし【圧】
[1] 〘名〙 (動詞「へす(圧)」の連用形の名詞化)
① おすこと。おされてゆがむこと。
② 物を圧迫、圧縮するために上に載せる重い物。おもし。
※日葡辞書(1603‐04)「Fexiuo(ヘシヲ) カクル」
[2] 〘副〙 (「と」や「に」を伴って用いる)
① やたら。むしょう。
※玉塵抄(1563)五三「いきをうてくる者をへしと打かつきくづかすればあとの者えすすまぬぞ」
※雑俳・川柳評万句合‐明和六(1769)梅三「よめん女が出て白いのをへしにもり」
② 押し合って並ぶさまを表わす語。
※洒落本・玉之帳(1789‐1801頃)一「筑田沖へへしと縄舟が出た」
へ・す【圧】
〘他サ四〙
① 押しつける。押しつぶす。押さえる。
※枕(10C終)一三六「逢坂の歌はへされて、返しもえせずなりにき」
③ けなす。けちをつける。
④ 口をへの字なりに強く結ぶ。→圧口(へしぐち)。
※浄瑠璃・酒顛童子付頼光山入(1678)「へんたうをも申さず。きかぬかほにてゐたりしが。ひざおしたて大べしにへしたる」
あっ‐・する【圧】
〘他サ変〙 あっ・す 〘他サ変〙
① 力を加えて強く押す。押えつける。押しつぶす。
へさ・える へさへる【圧】
〘他ハ下一〙 上から力を加えて圧する。おさえる。
※俳諧・反故集(1696)下「圧(ヘサエル)」
あっ‐・す【圧】
〘他サ変〙 ⇒あっする(圧)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報