地震前兆現象(読み)じしんぜんちょうげんしょう(英語表記)earthquake precursor

知恵蔵 「地震前兆現象」の解説

地震前兆現象

地震の前触れとなる現象。地震ごとに現れ方が違う。(1)地震活動の異常(前震、地震空白域出現など)、(2)地震波の速度や減衰の変化、(3)ひずみ計傾斜計検潮器などに記録される異常地殻変動、(4)光波測量、水準測量GPSによる測定で2地点間の距離や高度差の変化として現れる異常地殻変動、(5)地磁気、地電位、地下の電気抵抗などの異常変化、(6)異常電磁波放射、(7)地下水の湧出量、水位水温、化学的成分の異常変化、地下ガスの異常、(8)動物の異常行動、発光現象など。前兆と似た現象があっても、その後何も起こらないことが多く、事前に前兆と判定するのは容易ではない。

(阿部勝征 東京大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android