坂東玉三郎(5代目)(読み)ばんどうたまさぶろうごだいめ

知恵蔵mini 「坂東玉三郎(5代目)」の解説

坂東玉三郎(5代目)

歌舞伎立女形、俳優、映画監督、演出家。1950年4月25日生まれ、東京都出身。幼い頃に患った小児麻痺後遺症リハビリのため舞踊を習ったのをきっかけに歌舞伎界に入る。57年に初舞台を踏み、64年に14代目守田勘弥(4代目坂東玉三郎)の養子となって5代目坂東玉三郎を襲名。以来、「桜姫東文章」の桜姫、「京鹿子娘道成寺」の白拍子花子など古典大役を数多く演じ、歌舞伎界を背負う女形地位を確立した。84年にニューヨークのメトロポリタン歌劇場に招かれて「鷺娘」を演じたことから広く名を知られるようになり、ヨー・ヨー・マやモーリス・ベジャールなど著名な音楽家やバレエ振付師、映画監督などとのコラボレーションを展開、国際的にも高い評価を得た。そのほかにも、映画や舞台の演出を手がけるなど多彩なジャンルで活躍している。2012年、歌舞伎の女形では歴代5人目となる人間国宝に認定。14年に紫綬褒章受章、19年に文化功労者に選定された。

(2019-11-7)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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