堪・怺(読み)こらえる

精選版 日本国語大辞典 「堪・怺」の意味・読み・例文・類語

こら・える こらへる【堪・怺】

〘他ア下一(ハ下一)〙 こら・ふ 〘他ハ下二〙
① 苦しみなどに耐えて、がまんする。感情などをおさえて表面に出さないようにする。辛抱する。耐え忍ぶ。
※金刀比羅本保元(1220頃か)下「此有様をみたてまつるに、こらへつべしとも覚ねば」
② 保つ。もちこたえる。
平家(13C前)一一「おめいてかくれば、なぎさに百騎ばかりありける物ども、しばしもこらへず」
③ 怒りを抑えて人を許す。
※コンテムツスムンヂ(捨世録)(1596)二「ナンヂヲ ヒトヨリ corayeyocaxito(コラエヨカシト) ヲモウニ ヲイテワ、ナンヂモ マタ ヒトヲ corayeyo(コラエヨ)
[補注]室町時代頃からヤ行にも活用した。→こらゆ(堪)

こらえ こらへ【堪・怺】

〘名〙 (動詞「こらえる(堪)」の連用形名詞化) こらえること。がまんすること。辛抱すること。
※中華若木詩抄(1520頃)中「いたさのあまりに歯をくいしばりて、御こらへあるときに、大丈夫の怒るときの顔あるべきぞ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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