猫股(読み)ネコマタ

デジタル大辞泉 「猫股」の意味・読み・例文・類語

ねこ‐また【猫股/猫又】

年老いた猫で、尾が二またに分かれ、化けて人を害するといわれるもの。

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精選版 日本国語大辞典 「猫股」の意味・読み・例文・類語

ねこ‐また【猫股・猫又】

  1. 〘 名詞 〙 猫が年老いて尾が二つに分かれ、よく化けて人に害をするというもの。
    1. [初出の実例]「当時南都去猫胯獣出来、一夜噉七九人死者多、或又打殺伴獣、目如猫、其体如犬長」(出典:明月記‐天福元年(1233)八月二日)
    2. 「奥山に、猫またといふものありて、人を食ふなると、人のいひけるに」(出典:徒然草(1331頃)八九)

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世界大百科事典(旧版)内の猫股の言及

【ネコ(猫)】より

…真夜中に人の見ていない山中で踊りをおどるとか,どこかに猫が人の姿をしてくらしている村があって,道に迷った者が泊めてもらって危うく猫に姿を変えられるところを逃れてきたという話もあった。猫股(ねこまた)と呼んで,尾が裂けているとか,化けたり人語をかたるなどといわれたものがあり,《明月記》や《徒然草》にも人を害するものとしてみえる。また,いくつかの〈猫騒動〉も伝えられている(猫騒動物)。…

※「猫股」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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