増上寺下屋敷(読み)ぞうじようじしもやしき

日本歴史地名大系 「増上寺下屋敷」の解説

増上寺下屋敷
ぞうじようじしもやしき

[現在地名]品川区上大崎一丁目

上大崎かみおおさき村の北部にあり、北は今里いまざと(大部分は現港区)、東・西および南の三方は上大崎村・下大崎村の入会畑地。四万平方メートルに及ぶ広大な敷地内に、芝増上寺の下屋敷とそれを取囲む形に子院群が配置されていた。浄土宗大本山増上寺は江戸時代、徳川将軍家の菩提寺として大きな勢力をもっていた。当地の子院群は江戸時代初期に江戸の各地に増上寺の末寺として創建されたもので、明暦の大火後に多くが麻布狸穴まみあなに集められていた。その後子院群のあった地域が三代将軍徳川家光の子綱重の屋敷とされたため、寛文元年(一六六一)幕府の命で替地として当地をもらい、徐々に寺院が移動してきた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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