多項制(読み)たこうせい(英語表記)multiple-claim system

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「多項制」の意味・わかりやすい解説

多項制
たこうせい
multiple-claim system

特許請求の範囲に複数の請求項 (クレーム) を記載できる制度。日本は特許制度創設の際には先進国法制にならってこの制度をとったが,大正 10年特許法制定のときに,特許請求の範囲は1項に記載しなければならないとするいわゆる単項制を採用し,これが現行昭和 34年特許法制定ののちも慣行として行われていた。諸外国と慣行が異なることに対する批判が高まったため,1975年には特許請求の範囲に必須要件項と実施態様項の記載を許す改正がなされたが,87年の法改正にいたり,一定の関係にある複数の発明を複数の請求項に分けて特許請求の範囲に記載することを一般的に認める本格的な多項制が実現した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android