大学(日本史)(読み)だいがく

百科事典マイペディア 「大学(日本史)」の意味・わかりやすい解説

大学(日本史)【だいがく】

唐を模範として創設され,律令制下で官吏養成のための最高教育機関として整備。式部省(しきぶしょう)大学寮(りょう)の所管博士(はかせ)1,助博士2(養老令では助教)が主として儒教古典を教授した。音(おん)・書・算の博士各2が読み・書き・算術の基礎を担当。学生(がくしょう)数400。貴族子弟国学卒業生が入学した。修学は9年以下。卒業試験合格者は任官,また得業生(とくごうしょう)として引き続き研修。奈良時代貴族の子弟は蔭位(おんい)による任官が有利のため,大学は不振。平安初期に朝廷奨励で有力貴族が大学別曹(べっそう)という大学寮の公認寄宿舎を創設,隆盛となったが,やがて各博士家の塾に解体。
→関連項目学館院勧学院弘文院綜芸種智院大学(教育)博士明経道明法道

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