大道廃れて仁義あり(読み)ダイドウスタレテジンギアリ

デジタル大辞泉 「大道廃れて仁義あり」の意味・読み・例文・類語

大道だいどうすたれて仁義じんぎあり

《「老子」一八章から》人の道理が自然に行われていた昔は、仁義という人為的な道徳は必要なかった。世の道理が失われたから、仁義をことさらに唱える必要が生じたのである。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

故事成語を知る辞典 「大道廃れて仁義あり」の解説

大道廃れて仁義あり

道徳を守ることが口うるさく言われるのは、それが衰えている証拠だ、ということ。

[由来] 「老子―一八」の一節から。この章は、いわゆる逆説を述べた章として有名で、「大道廃れて仁義有り(根本的な道徳が廃れると、仁義というような道徳が主張される)」のほか、「知恵出でて大偽あり(人々が知恵を持つようになると、重大な偽りが生じる)」「家庭に不和が生じると、親への孝行心や子どもへの愛が必要とされる」「国家が混乱すると、君主に忠実な家臣が現れる」が列挙されています。

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