改訂新版 世界大百科事典 「大雪山脈」の意味・わかりやすい解説
大雪山脈 (だいせつさんみゃく)
Dà xuě shān mài
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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中国、四川(しせん)省西部にある山脈。横断山脈を構成する山脈のうち最東部に位置し、並行して流れる岷江(びんこう)支流の大渡河(だいとが)と雅礱江(がろうこう)支流の鮮水(せんすい)河の2本の河谷に東西を限られ、ほぼ南北の方向に約500キロメートルにわたって連なる。中央部にそびえる最高峰コンガ山(7556メートル)の周辺には万年雪と氷河をもつ6000メートル級の高峰があり、一般の高度は4500~5000メートルである。谷底は1500~2000メートルで温暖であり、山腹には混合林、ついで針葉樹林が標高3500メートル付近まではい上っている。ユキヒョウやパンダなど野生動物の生息地である。山脈も河谷も南北方向に走り、東西交通の障害となっている。以前から山脈のほぼ中央にある折多山口(峠)を通るチベット交易路が利用されてきたが、1954年ここに川蔵公路が開通した。
[酒井敏明]
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…高原部は開析,破砕がすすみ,起伏が大きく,広義の〈横断山脈〉に属する。沙魯里山や大雪山脈,邛崍山などの間を金沙江や長江(揚子江)支流の無量河や雅礱(がろう)江などがほぼ南北に流れ,下流では深い峡谷をつくっている。谷地と山嶺との高度差は1000~3000mもあり,亜熱帯から氷雪帯までの気候の変化がみられ,植生の垂直成帯性も明瞭である。…
※「大雪山脈」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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