太平(読み)タイヘイ

デジタル大辞泉 「太平」の意味・読み・例文・類語

たい‐へい【太平/泰平】

[名・形動]
世の中が平和に治まり穏やかなこと。また、そのさま。「―の夢を破る」「―な(の)世」「天下―」
太平楽」に同じ。
「わざと弱味をみせぬつもりの―なり」〈滑・続膝栗毛・九〉
[類語]平和和平昌平安寧静寧ピース

タイピン(Taiping)

マレーシア、マレー半島北西部、ペラ州都市。旧称ラルート。19世紀半ばにすず鉱山が発見され、中国系の移民が急増し発展した。かつて同州の州都がおかれた(現在はイポー)。コロニアル様式の州立博物館、採掘場跡の人工湖中心とする公園などがある。
[補説]「太平」とも書く。

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精選版 日本国語大辞典 「太平」の意味・読み・例文・類語

たい‐へい【太平・泰平】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) 世の中がおだやかに治まっていること。世の中が静かで平和なこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「鼓腹太平日、共詠太平風」(出典:懐風藻(751)三月三日〈調老人〉)
    2. 「かばかり安穏泰平なる時にはあひなんやと思ふは」(出典:大鏡(12C前)五)
    3. [その他の文献]〔史記‐秦始皇本紀〕
  3. たいへいらく(太平楽)[ 二 ]」の略。
    1. [初出の実例]「夕顔の病人ふへて宿せばし〈其角〉 茶苑の太鼓泰平を打〈沾徳〉」(出典:俳諧・類柑子(1707)中)
    2. 「そんなに太平(タイヘイ)をいふ事はなへ」(出典:洒落本・寸南破良意(1775)髪結)
  4. たいへいずみ(太平墨)」の略。
    1. [初出の実例]「手文調様事、今案儀、手文筥用葛盖也。此中に硯〈小〉、筆〈二管〉、墨〈大平〉、補任歴名、位記、笏等納之也」(出典:内局柱礎抄(1496‐98)下)
  5. 越前(福井県)から産出した厚紙。太平紙。

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「太平」の解説

たいへい【太平】

沖縄泡盛。酒名は、戦争のない平和な世界を願う気持ちから命名された。一般酒と古酒がある。「粗濾過」は熟成に必要とされる旨み成分を極力残した一般酒で、購入者自らが古酒造りを楽しむことができる。原料はタイ米、黒麹。アルコール度数25%、30%、40%など。蔵元の「津波古酒造」は明治31年(1898)創業。所在地は那覇市与儀。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

日本の企業がわかる事典2014-2015 「太平」の解説

太平

正式社名「太平株式会社」。英文社名「TAIHEI CORP.」。化学工業。大正13年(1924)「太平木工株式会社」設立。昭和46年(1971)現在の社名に変更本社は富山県南砺市福光。プラスチック製品メーカー。フィルム・製紙用巻き取りローラーなど産業機械向け強化プラスチック製部品を製造。ほかに住宅関連部品など。

出典 講談社日本の企業がわかる事典2014-2015について 情報

普及版 字通 「太平」の読み・字形・画数・意味

【太平】たいへい

盛世。

字通「太」の項目を見る

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デジタル大辞泉プラス 「太平」の解説

太平

沖縄県、株式会社津波古酒造が製造する泡盛。原酒、古酒、一般酒などがある。

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