太田屯田兵村(読み)おおたとんでんへいそん

日本歴史地名大系 「太田屯田兵村」の解説

太田屯田兵村
おおたとんでんへいそん

厚岸町北西部、尾幌おぼろ(旧尾幌一号川)北岸・大別おおべつ川南岸から別寒辺牛べかんべうし川上流の現川上かわかみ標茶しべちや町南東域にかけて形成された屯田兵村。明治二三年(一八九〇)六月、山形・新潟・石川・福井・宮城・和歌山・兵庫・山口八県の士族四四〇戸が移住して開村した。根室第四大隊第三中隊二二〇戸の南太田村と同第四中隊二二〇戸の北太田村からなる。空知支庁管内空知郡滝川たきかわ(現滝川市)とともに最後に入植した士族屯田兵村である。屯田兵居住地は南北およそ二一町、東西一里余で、一番から八番までの道路と一号から五号までの道路によって碁盤目状に区画され、兵屋は道路に沿って向合って建てられた。各道路には一棟の事業場が設けられ共同作業場として利用された。両隊が接する四番道路には中隊本部・病院・練兵場・太田尋常小学校があり、厚岸に近い五番道路南端には市街地が設けられた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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