デジタル大辞泉
「太虚」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
たい‐きょ【太虚・大虚】
- 〘 名詞 〙
- ① おおぞら。虚空。
- [初出の実例]「空与二浮雲一行二大虚一、心力共尽無レ所レ寄」(出典:万葉集(8C後)五・悲歎俗道仮合即離易去難留詩)
- 「石に精あり。水に音あり。風は大虚にわたる」(出典:光悦本謡曲・殺生石(1503頃))
- [その他の文献]〔宋玉‐小言賦〕
- ② 中国古代の宇宙観にあって、陰陽を生ずる大本。形はなく、その本体は気であるとされる。
- [初出の実例]「唯天地一大活物、生物而不生於物、悠久無窮。不比人物之有生死。夫無太虚則已。有太虚、則不能無斯気」(出典:童子問(1707)中)
- [その他の文献]〔荘子‐知北遊〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 
普及版 字通
「太虚」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
Sponserd by 
太虚 (たいきょ)
tài xū
中国で天空,または大いなる虚空をいう。《荘子》知北遊篇に〈崐崘(こんろん)に過(よ)ぎらず,太虚に遊ばず〉という古い用例がみえる。後漢の黄憲は日月の軌道の外を太虚と呼んだ。北宋の張載(ちようさい)は無形の宇宙空間を太虚とし,万物はそこに充満する気の自己運動によって形成され,消滅するとふたたび太虚に帰るとする気の哲学を樹立した。明の王守仁(陽明)は〈良知の虚はすなわち天の太虚〉と述べ,大塩平八郎はこの張・王の影響を受けつつ,〈帰太虚〉の哲学を唱道し,日本思想史上に異彩を放っている。
執筆者:三浦 国雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
Sponserd by 
太虚
たいきょ
(1889―1947)
近代中国の僧。俗姓は呂(りょ)、号が太虚、また悲華(ひけ)、悲心(ひしん)、芬陀(ふんだ)。2歳で父と死別、16歳のとき蘇州(そしゅう)の寺院に入り、ついで敬安(1851―1912)に就いて受戒、以後各地に学ぶ。1918年『覚社叢書(かくしゃそうしょ)』を創刊して僧団制度整理論を発表、以来、改革運動に挺身(ていしん)。人材養成のための仏学院を各地に建てたり、仏教研究を促進すべく、世界仏教苑(えん)、漢蔵教理院を開設。日中戦争が勃発(ぼっぱつ)するに及んで、抗日意識の高揚に努めるなど、生涯を仏教界の革新に捧(ささ)げた。没後門下の人々が編集刊行した『太虚大師全集』『太虚大師年譜』がある。
[新田雅章 2017年3月21日]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
Sponserd by 
太虚
たいきょ
Tai-xu
[生]光緒15(1889).浙江,海寧
[没]1947.3. 上海
中国の僧。 16歳で蘇州の小寺に入り,以後各地に修学,その間孫文の革命党員と交遊して投獄されたりした。 1912年孫文が臨時大総統に就任すると南京に出て仏教界革新のために活躍,各地に仏学院を設けて人材の養成に努めるとともに,世界仏教徒の協力を説いて世界各国を歴訪し,世界仏教の研究機関として世界仏学院を,チベット仏教の研究機関として漢蔵教理院を開設した。日中戦争勃発後は抗日運動に奔走,戦後は仏教の復興と革新に努め,没後『太虚大師全集』 (64巻) ,『太虚大師年譜』が刊行された。
太虚
たいきょ
Tai-xu
中国哲学用語。『荘子』のなかの「知北遊編」では『易』の「太極」とほぼ同じく,天地万物の根源としての無形の道の意味で用いられ,宋の張載の『正蒙』では,いまだ万物の形をなしていない「気」の本源的な状態をさしている。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
Sponserd by 
太虚【たいきょ】
中国で天空,虚空をいう。宋の張載(横渠)は宇宙を大虚とし,そこに満ちる気によって万物が生成消滅するとの〈気〉の哲学を唱え,これを明末清初の王夫之(おうふし)が継承した。
→関連項目張載
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
Sponserd by 
世界大百科事典(旧版)内の太虚の言及
【宇宙】より
…また,〈天地玄黄,宇宙洪荒(こうこう)(広大でとりとめなきさま)〉(《千字文》)と述べた作者は,天地の外の茫漠とした世界を〈宇宙〉の名で呼んでいるのである。 宇宙にあたる中国語として,ほかに〈太清(たいせい)〉〈六合(りくごう)〉といった語もあるが,〈太虚(たいきよ)〉が重要である。〈太虚〉とは大いなる虚空(こくう)の意であり,天地宇宙もその中に包摂される広大無辺の空間をいう。…
※「太虚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
Sponserd by 