好ましい(読み)コノマシイ

デジタル大辞泉 「好ましい」の意味・読み・例文・類語

このまし・い【好ましい】

[形][文]このま・し[シク]《動詞「この(好)む」の形容詞化
感覚的に好きである。感じがいい。このもしい。「―・い女性」「―・い香り」
そうあってほしい。また、そうあるべきである。のぞましい。「柔軟な対応が―・い」「―・くない傾向
好色らしい。
「若くて候ふ男、―・しきにやあらむ」〈堤・ほどほどの懸想
[派生]このましげ[形動]このましさ[名]
[類語]望ましい結構良い好もしい申し分ない程良い好個絶好最適グーグッドナイスワンダフル素晴らしい素敵見事じょうずうまい上出来上上じょうじょう言うことなしあっぱれ万万ばんばんやまやま望むらくは願わしい思わしい程良い

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「好ましい」の意味・読み・例文・類語

このまし・い【好】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]このま〘 形容詞シク活用 〙 ( 動詞「このむ(好)」の形容詞化 )
  2. 好きである。気に入っている。このもしい。
    1. [初出の実例]「うちつけのすきずきしさなどはこのましからぬ御本上にて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)帚木)
  3. おもむきがあって感じがよい。好感がもてる。このもしい。
    1. [初出の実例]「まして、情ありこのましう、人に知られなどしたる人は、おろかなりと思はすべうももてなさずかし」(出典:枕草子(10C終)一二四)
    2. 「F君は未来のある新時代の青年官吏〈略〉として、甚だ好ましい印象を与へた」(出典:血を吐く(1925)〈葛西善蔵〉)
  4. 好色らしい。すきがまし。すきずきし。
    1. [初出の実例]「殿上人どものこのましきなどは、朝夕の露わけありくを、その比の役になむするなど」(出典:源氏物語(1001‐14頃)葵)
  5. 望ましい。そうすべきである。
    1. [初出の実例]「樹木の為の好事といふは、潤ひ深き恵みを受るよりも尚好ましき事あらんや」(出典:ぎやどぺかどる(1599)上)

好ましいの派生語

このまし‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

好ましいの派生語

このまし‐さ
  1. 〘 名詞 〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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