妻籠に・夫籠に(読み)つまごめに

精選版 日本国語大辞典 「妻籠に・夫籠に」の意味・読み・例文・類語

つまごめ‐に【妻籠に・夫籠に】

連語
つまを(その中に)こもらせるために。つまごみに。
書紀(720)神代上・歌謡八雲立つ 出雲八重垣 菟磨語昧爾(ツマゴメニ) 八重垣作る その八重垣を」
② つまを隠して。つまをその中にこもらせて。
※亀山殿五首御歌合(1265)「朝な朝なねに鳴しかの妻こめにやへたち渡る野辺の秋霧〈源雅忠〉」
③ つまもいっしょに。つまぐるみに。
浄瑠璃・曾我七以呂波(1698頃)三「妻こふきじを妻ごめに、其数あまたかり取て」
④ つまが原因で。つまゆえに。
※浄瑠璃・猫魔達(1697頃)二「思ひこふだる妻ごめに我を忘れし面影障子にうつれば」

つまごみ‐に【妻籠に・夫籠に】

〘連語〙 (「ごみ」は、上二段動詞「こむ(籠)」の連用形「こみ」の連濁) =つまごめに(妻籠━)
古事記(712)上・歌謡「八雲立つ 出雲八重垣 都麻碁微爾(ツマゴミニ) 八重垣作る その八重垣を」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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