宍川口番所跡(読み)ししくいかわぐちばんしよあと

日本歴史地名大系 「宍川口番所跡」の解説

川口番所跡
ししくいかわぐちばんしよあと

[現在地名]宍喰町宍喰浦

江戸時代、徳島藩が設置した番所の跡。寛永一五―一八年(一六三八―四一)頃の作製と推定される阿波国大絵図には「宍喰口」と記され、正保国絵図によれば、宍喰川口は北は砂地、南は岩場で、幅五、六間、深さは満潮に五、六尺、干潮に一、二尺で浅めのため舟の出入りに不自由であるという。とも(現海部町)から海路二里と記される。正徳六年(一七一六)の諸番所改帳に「宍喰川口番所」とみえ、キリシタン制札・諸廻船定書が掲げられ、男女や俵物などの出入りを改めた。寛政五年(一七九三)などに古目こめ那佐なさたけヶ島を含めて浦内に六ヵ所の砲台、二ヵ所の狼煙台が設置されているが、うち文化五年(一八〇八)水床みとこと川口上手ノ山にそれぞれ砲台、弘化二年(一八四五)にはしり山に砲台が設置されている(「海部狼煙場覚」蜂須賀家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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