普及版 字通 「宝(漢字)」の読み・字形・画数・意味
宝
常用漢字 8画
(旧字)寶
20画
(異体字)
10画
[字訓] たから
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
旧字は寶に作り、缶(ふ)声。宀(べん)は所。所に玉や貝を供薦する形。〔説文〕七下に「珍なり」と訓する。彝器の銘文に「寶彝(はうそんい)を作る」というように、祭器をいう。のち財宝、また尊称として宝位・宝祚(ほうそ)のように用いる。字はまたに作り、〔説文〕上文の字条に〔書、顧命〕の「陳赤刀」の文を引く。今本は「陳寶」に作る。保・寶は通用、金文の〔生(ほうせいき)〕に「寶」を「保」に作る。またを「亀(ほうき)」のように用い、も通用の字である。
[訓義]
1. たから、たからもの。
2. 神聖なもの。神・天子のことに用いる。宝命、宝駕。
3. 大切なもの、重要なこと。
4. 保・と通用する。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕寶 タカラ・タフトブ・オコル・ミチ・シルシ
[語系]
寶・保puは同声。金文において寶に保を用いる例がある。缶piuを寶の声符とするのは、かつて陶製の祭器を用いたなごりであろう。金文に寶をとしるす例がある。(福)・富piukも声義に関係のある語と思われる。
[熟語]
宝愛▶・宝衣▶・宝位▶・宝意▶・宝宇▶・宝運▶・宝貨▶・宝駕▶・宝鑑▶・宝函▶・宝冠▶・宝玩▶・宝器▶・宝亀▶・宝弓▶・宝▶・宝鏡▶・宝業▶・宝訓▶・宝髻▶・宝▶・宝訣▶・宝剣▶・宝眷▶・宝庫▶・宝匣▶・宝座▶・宝釵▶・宝財▶・宝冊▶・宝札▶・宝刹▶・宝盞▶・宝算▶・宝笥▶・宝璽▶・宝珠▶・宝綬▶・宝書▶・宝章▶・宝勝▶・宝粧▶・宝鈔▶・宝仗▶・宝色▶・宝刃▶・宝瑞▶・宝性▶・宝石▶・宝蹟▶・宝籍▶・宝釧▶・宝像▶・宝蔵▶・宝鐸▶・宝地▶・宝重▶・宝珍▶・宝鼎▶・宝典▶・宝篆▶・宝鈿▶・宝図▶・宝刀▶・宝灯▶・宝塔▶・宝纛▶・宝▶・宝貝▶・宝煤▶・宝舶▶・宝璞▶・宝飯▶・宝幡▶・宝秘▶・宝府▶・宝符▶・宝幤▶・宝璧▶・宝墨▶・宝命▶・宝物▶・宝用▶・宝輦▶・宝鏤▶・宝▶・宝▶
[下接語]
愛宝・異宝・遺宝・佳宝・家宝・貨宝・懐宝・宝・奇宝・貴宝・器宝・拱宝・玉宝・元宝・洪宝・国宝・財宝・三宝・至宝・七宝・什宝・重宝・神宝・蔵宝・大宝・珍宝・陳宝・宝・通宝・天宝・典宝・万宝・秘宝・符宝・墨宝・名宝・良宝・霊宝
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報