宿直奏し(読み)トノイモウシ

デジタル大辞泉 「宿直奏し」の意味・読み・例文・類語

とのい‐もうし〔とのゐまうし〕【宿奏し】

宮中宿直官人定刻に声をあげてその氏名を名のること。また、その声。→名対面
名対面なだいめんは過ぎぬらむ、滝口の―今こそと」〈夕顔

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「宿直奏し」の意味・読み・例文・類語

とのい‐もうしとのゐまうし【宿直申・宿直奏】

  1. 〘 名詞 〙 宮中警護の宿直当番が、定刻に巡回しながら自分姓名などを大声でいうこと。毎夜亥の二刻(午後一〇時半)から行なう。宿直人が名のる声。
    1. [初出の実例]「右近のつかさのとのゐ申の声聞ゆるは、丑になりぬるなるべし」(出典:源氏物語(1001‐14頃)桐壺)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android