出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
一般に一つの量が空間に分布しているとき,単位体積当りの量を,その量の密度または体積密度と呼ぶが,単に密度というときには物質の単位体積当りの質量,すなわち質量密度を指す。密度(質量密度)は,CGS単位系では,体積をcm3,質量をgで表すので,g/cm3という単位になり,MKS系ではkg/m3である。一つの量が面や線分上に分布している場合には,単位面積,単位長さ当りの量をそれぞれ面密度,線密度と呼ぶこともある。密度(質量密度)は物質に固有の量であり,温度,圧力によって変化する。密度と混同されやすい概念として比重があるが,これは,その物質と同体積の標準物質の質量との比で与えられるので,単位をもたない。比重の標準物質としては,通常4℃の水が用いられるが,その密度は1g/cm3に非常に近いので,実用上は,比重とCGS系での密度は数値的に区別の必要がない。
執筆者:小野 嘉之
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
物質の質量を体積で割ったものをいう。すなわち密度は単位体積当りの質量である。単位としては、キログラム毎立方メートル(kg/m3)、グラム毎立方センチメートル(g/cm3)、ポンド毎立方フィート(lb/ft3)など種々ある。同じ物質で比較すると、例外もあるが一般に固体は密度が大きい。液体はこれに近いが、やや小さく、気体はもっとも小さい。気体の密度はほぼ圧力に比例し絶対温度に反比例して変化する。同じ物質の固体、液体、気体(たとえば氷、水、水蒸気)の密度の比は、その中に分子がどのくらい密に詰まっているかの度合いを示している。混同されやすい概念としての比重は、ある物質の質量とそれと同体積の標準物質の質量の比であって、無名数である。
密度ということばは、前述の質量密度のほかに、もっと一般的に詰まり方の度合いを表すのに使われる。すなわち、ある量の単位体積当り、単位面積当り、単位長さ当りの値をそれぞれその量の体積密度、面密度、線密度という。たとえば分子の数密度というと、単位体積当り分子が何個あるかをいう。また、針金の線密度とは単位長さ当りの質量をいう。日常的にも人口密度(土地の単位面積当りの住民の数)というように使われる。
[和田八三久]
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