小林貞一
こばやしていいち
[生]1901.8.31. 大阪
[没]1996.1.13. 東京
地質学者,古生物学者。東京大学地質学科卒業 (1927) ,同大学教授。特に日本の古生界と中生界の地質構造発達の研究から,『佐川造山輪廻と日本の起源』 (1941) において日本列島の地史を古生代末頃を中心とする秋吉造山輪廻と,中生代後期を中心とする佐川造山輪廻にまとめて論じた。この研究により 1951年に日本学士院賞を受賞。この佐川造山論と,大塚弥之助の新生代の『第三紀地体変形論』 (1939) によって,日本列島の生い立ちに関する考えの骨組みができあがったといえる。また三葉虫の研究にも業績を上げ,新しい三葉虫分類法を確立した。
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小林貞一 こばやし-ていいち
1901-1996 昭和時代の地質学者。
明治34年8月31日生まれ。昭和19年東京帝大教授となる。高知の佐川盆地の地質構造を調査し,「佐川造山輪廻(りんね)とその日本群島の起源に対する意義」で,26年学士院賞。三葉虫化石の研究でも知られた。日本古生物学会会長。平成8年1月13日死去。94歳。大阪出身。東京帝大卒。
出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例
世界大百科事典(旧版)内の小林貞一の言及
【秋吉造山運動】より
…日本の三畳紀中ごろの造山運動の時階(フェーズphase)名として,1935年小林貞一が提唱したもので,山口県秋吉地方に由来する。小林は二畳紀から三畳紀にかけて日本の内側でおこった一連の地殻運動を秋吉造山サイクルとして総括し,それを先秋吉造陸運動,秋吉造山運動,後秋吉造山運動に三大別し,秋吉造山運動によって[秩父地向斜]の内側部分は山化したとした(1941)。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」