山上不動堂跡(読み)やまかみふどうどうあと

日本歴史地名大系 「山上不動堂跡」の解説

山上不動堂跡
やまかみふどうどうあと

[現在地名]那智勝浦町那智山 飛滝

那智大滝(一の滝)上方約二〇〇メートルの那智原始林の中にあったが、現存しない。山上さんじよう堂・不動堂ともいった。県指定史跡。「西国三十三所名所図会」に「一之滝の上に剣淵あり、滝禅定とて身を清めて之に上る、不動堂并花山法皇の御庵址と云ふあり」とみえる。応仁元年(一四六七)熊野三山検校であった聖護院道興が滝籠りをした時、風雨を避けるため、那智山執行法印道湛が庵室を建立、これを「滝頭龕」と名付け、道興が不動明王像を板扉に刻して開眼供養をしたのに始まるという(同年一〇月銘「不動尊板像棟札」青岸渡寺蔵)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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