山中の賊を破るは易く、心中の賊を破るは難し(読み)さんちゅうのぞくをやぶるはやすく、しんちゅうのぞくをやぶるはかたし

故事成語を知る辞典 の解説

山中の賊を破るは易く、心中の賊を破るは難し

自らを律することはとても難しい、ということのたとえ。

[使用例] 王陽明は「山中の賊を破るは易く、心中の賊を破るは難し」と云って居る。自分の心の中に巣喰う敵程征服し難いものはない[内田鉄洲*心眼を開け|1936]

[由来] 一五~一六世紀、みん王朝の時代の中国思想家おうようめい文章に出て来ることば。軍隊を率いて南方の反乱軍を討伐したときに、「山中の賊を破るは易く、心中の賊を破るは難し(山賊を滅ぼすのはたやすいが、心の中の邪念をふり払うのは難しい)」と述べて、精神を鍛錬することの重要性を説いています。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

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