岡本ヶ里(読み)おかもとがり

日本歴史地名大系 「岡本ヶ里」の解説

岡本ヶ里
おかもとがり

[現在地名]三日月町大字織島おりしま字岡本

現小城町市街地の東北にあたり、村内の北方山麓から原始時代の石器の材料となるサヌカイトが産出する。正保絵図に村名がみえる。嘉永六年(一八五三)写の大小配分石高帳では地米(年貢)一〇八石六斗八合とある。享和元年(一八〇一)写の御領中郡村附には「又云、彦島ケ里」とある。なお建長元年(一二四九)八月日付の僧貞弁領知所々注進状(下総中山法華経寺蔵)に「(三ヶ月西郷)五条岳本里」とあるのは当地のことか。

村内に八幡神社・薬師堂・玉毫ぎよくごう(黄檗宗)がある。薬師堂には天文一七年(一五四八)彫造銘のある木彫薬師如来坐像があり、胎内銘によれば同一四年二月の少弐・千葉両氏の合戦で村内の彦島山宝蘊ほううん寺が焼失したので、三年のちに薬師如来ならびに日光月光両天子・十二神将の像を彫像したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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