差乳(読み)サシヂ

デジタル大辞泉 「差乳」の意味・読み・例文・類語

さし‐ぢ【差(し)乳】

乳を吸わせること。また、乳の出ない母親に代わって乳を与えること。さしぢち。
形のよい乳房。また、乳のよく出る乳房。さしぢち。

さし‐ぢち【差(し)乳】

さしぢ」に同じ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「差乳」の意味・読み・例文・類語

さし‐ぢ【差乳】

〘名〙
① 乳を吸わせること。乳の出ない母親に代わって乳を与えること。また、その人。さしぢち。
浄瑠璃・松風村雨束帯鑑(1707頃)一「氏位よし気だてよし。此人をとて内よりもそれとさしぢの乳袋も、はるや錦の輦に」
② 椀(わん)を伏せたような、形のよい乳房。また、よく乳の出る乳房。さしぢち。
※俳諧・三上吟(1700)「思草とも一鎌に刈〈東潮秋風にさし乳もれつつ垣の間〈白獅〉」

さし‐ぢち【差乳】

〘名〙
高野聖(1900)〈泉鏡花〉二六「俗にさし乳(ヂチ)といふあの毒々しい左右の胸の房」

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