差符(読み)さしふ

精選版 日本国語大辞典 「差符」の意味・読み・例文・類語

さし‐ふ【差符】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 中世幕府の訴訟制度で、ある事件を担当する本奉行を任命する文書。本奉行は一方引付の公文の中からくじ引きで決められ、差符は当該の引付頭人が署名し、任命する本奉行人あてに出された。
    1. [初出の実例]「賦は其手頭人訴状書銘。直奉行方賦之、関東には差符と云」(出典沙汰未練書(14C初))
  3. 寺院法会職衆を招請する文書。請定(しょうじょう)。差定(さじょう)
    1. [初出の実例]「所司堂達、問差符書様之処、喜逢云、可喜逢房云々」(出典:醍醐寺新要録(1620))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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