常磐・常盤(読み)ときわ

精選版 日本国語大辞典 「常磐・常盤」の意味・読み・例文・類語

ときわ ときは【常磐・常盤】

[1] 〘名〙 (形動) (「とこいわ」の変化した語)
① 常に変わらない岩。転じて、永久に続くこと。また、そのさま。とこしえ。ときわかきわ。
万葉(8C後)六・九二二「皆人のいのちも吾もみ吉野の滝の床磐(ときは)の常ならぬかも」
※延喜式(927)祝詞(九条家本訓)「皇御孫の命の御世を手長の御世と、堅磐(かきは)常磐(トキハ)に斎(いは)ひまつり」
常緑樹の葉が、年中その色を変えないこと。また、そのさま。常緑。常葉(とこわ)
※万葉(8C後)二〇・四五〇一「八千種(くさ)の花はうつろふ等伎波(トキハ)なる松のさ枝をわれは結ばな」
③ あてのないこと。めやすのないこと。また、そのさま。
※洒落本・穴可至子(1802)「そんな常盤(トキハ)な咄をせずとたばこでも呑みねへ〈ときわの国にてあてなきうそと云事也〉」
[2] (常盤)
[一] (左大臣源常(みなもとのときわ)山荘があったところから) 京都市右京区中部の地名。双ケ岡(ならびがおか)の南西方にあたる。常盤の里。
※雑俳・柳多留‐八(1773)「よし朝ははだかときわはうづみ着る」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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