広母音(読み)ひろぼいん

精選版 日本国語大辞典 「広母音」の意味・読み・例文・類語

ひろ‐ぼいん【広母音】

  1. 〘 名詞 〙 音声学で、低い舌の位置発音されるので口腔通路が広く開いている母音。舌の位置が非常に低い場合の〔a〕のような、広母音または開母音としての例と、舌の位置がそれほど低くない〔ε〕〔ɔ〕のような半広母音または半開母音としての例がある。⇔狭母音(せまぼいん)
    1. [初出の実例]「は広母音で、発音に際し、或る局部凝縮を感ずるが如きことは少しも無い」(出典:国語声音学(1902)〈平野秀吉〉一二)

こう‐ぼいんクヮウ‥【広母音】

  1. 〘 名詞 〙ひろぼいん(広母音)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の広母音の言及

【音声学】より

…母音の音色は主として舌の形状によって決定されるため,舌の最高点を求め,その位置により母音を分類する方法がとられている。(1)舌の上下の位置 舌面が口蓋に最も近づくものを高母音high(狭母音),最も離れているものを低母音low(広母音)とし,その中間を中母音midと呼ぶ。(2)舌の前後の位置 舌の最高点が前よりのものを前舌母音front,後よりのものを後舌母音back,その中間を中舌母音centralとする。…

※「広母音」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android