…【池田 孝江】
[和服の袖]
袖は衣(そ)の手の意で,〈ころもで〉ともいった。有袖(ゆうしゆう)と無袖があり,有袖には袖口の形から広袖と小袖がある。漢民族の模倣であった窄袖(さくしゆう)(筒状の幅の広い袖)は国風化によって平安時代には長大なものとなり,衣冠,束帯,唐衣装などの貴族の装束類は,みな袖口のあいた広袖であった。…
…(7)その他 襟(各種),鬘帯(各種),鉢巻(各種),腰帯,掛絡(から),篠懸(すずかけ),木綿襷(ゆうだすき),腰簑(こしみの),小刀(ちいさがたな),太刀。 以上のとおりだが,(3)~(5)の装束を形態上から分類すると,広袖物(袖口が広く,縫いふさいでいない大袖形態のもの)と詰袖物(小袖物。袖を縫い詰めた小袖形態のもの)とに大別され,(3)は広袖物,(4)と(5)は詰袖物である。…
※「広袖」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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