デジタル大辞泉
「ひし」の意味・読み・例文・類語
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ひし【菱・】
〘名〙
①
ヒシ科の水生一年草。各地の池沼に生える。前年泥中に落ちた果実から芽を出して長い茎を水面にのばし、先端に菱状三角形の葉を多数放射状につける。
葉柄は
中空でふくれ、
浮袋の役割をする。夏、葉腋から出た柄の先に小さな白い四弁花が咲く。果実は扁平で横長のほぼ
菱形で両側に鋭い
とげがあり、中に一個の種子が含まれる。種子は多肉質の
子葉をもち食用になる。漢名、
。《季・夏》
※古事記(712)中・歌謡「歯並は 椎比斯(ヒシ)なす 櫟井(いちひゐ)の 丸邇坂(わにさ)の土(に)を」
③ 武器の一種。刺股(さすまた)状の刃に長い柄をつけたもの。
※大智度論平安初期点(850頃か)「若し橛、若し鏘(ヒシ)をもて人を傷けしむ」
④
鉄製で菱の実の形をして、先端をとがらせたとげをつけたもの。戦場や河中に立て、また、まきちらして、敵の
進攻を妨げるのに用いる。→
鉄菱。〔
日葡辞書(1603‐04)〕
⑤ (籗)
漁具の一つ。柄の先に二股の鉄の刃をつけたもので、魚を突き刺して捕える道具。〔十巻本和名抄(934頃)〕
⑥ 紋所の名。菱形を組み合わせなどして
図案化したもの。菱持・幸
(さいわい)菱・三蓋菱・
松皮菱・違菱・四つ割菱・五つ菱などがある。〔装束抄(1577頃)〕
ひし
〘名〙 わざわい。災難。破滅。すべて身の不幸不利益となることをいう。
※
史記抄(1477)一五「念比に始終漢のひしになるやうなる処をば」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
普及版 字通
「ひし」の読み・字形・画数・意味
【子】ひし
【笥】ひし
【駟】ひし
【俟】ひし
【祀】ひし
【紫】ひし
【子】ひし
【】ひし
【非】ひし
【誹】ひし
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