庚申塔(読み)コウシントウ

デジタル大辞泉 「庚申塔」の意味・読み・例文・類語

こうしん‐とう〔カウシンタフ〕【×庚申塔】

庚申塚に建てる石塔。多く、青面金剛しょうめんこんごう三猿さんえんを彫る。→庚申塚

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の庚申塔の言及

【庚申信仰】より

…こうして,庚申講が組織されることになったが,17世紀初頭までは,まだ一般庶民のあいだには普及しなかった。けれども,15世紀の後半以後庚申塔の前身である庚申板碑が造立されはじめ,庚申の夜の徹夜も庚申待とよばれるようになった。16世紀末には,宮中においてさえ〈庚申の本尊〉をかけるようになったから,仏教的庚申信仰がしだいに力を得ていったことがわかる。…

【サル(猿)】より

庚申信仰はもと日吉神社の神使が猿であるとされたように,山の神の使わしめを猿と考える民間信仰を基礎とし,中国伝来の教義をもって形をととのえたために,貴賤をとわず全国的に信仰されるに至ったものではなかろうかと考えられている。3年ごとに庚申供養の儀礼を行い,庚申塔を建立する風習は江戸時代に盛行し,神道でも庚申を猨田彦大神(さるたひこのおおかみ)(猿田彦命)と説くようになったが,これも庚申と猿との関連を無視しえなかったためであろう。 猿は動作,姿が人に似るため昔話や伝説の主人公としても人気があり,猿神譚,猿聟入(さるむこいり),猿地蔵,猿蟹合戦などの口承伝承の主人公としても活躍している。…

※「庚申塔」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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