引欠(読み)ひっかく

精選版 日本国語大辞典 「引欠」の意味・読み・例文・類語

ひっ‐か・く【引欠】

〘他カ四〙 (「ひきかく(引欠)」の変化した語)
① ものの一部分をこわす。一部を折り、または削りとって減らす。
太平記(14C後)八「釈尊御入滅の刻、金棺未だ閉じざる時、〈略〉御牙を一つ引缺(ヒッカイ)て是をとる」
江戸時代女郎を引かせる。身請けする。
浮世草子・けいせい伝受紙子(1710)一「揚銭なしに昼夜のたのしみ、それをこっちへひっかく企て」

ひき‐か・く【引欠】

〘他カ四〙
① ひっぱって、こわす。もぎとる。
※御巫本日本紀私記(1428)神代上「牽折其雄柱以〈曾乃保止利末弖比支加支弖(そのほとりまてヒキカキて)〉」
※浮世草子・傾城色三味線(1701)湊「其後此君の事承れば、三四還俗して引かきし共申」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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