デジタル大辞泉
「形見」の意味・読み・例文・類語
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かた‐み【形見】
〘名〙
① 死んだ人、または遠く別れた人を思うよすがとなるもの。
死後または別後にその人のものとして残されたもの。遺品や遺児。
※
万葉(8C後)一五・三七五三「会はむ日の可多美
(カタミ)にせよと手弱女
(たわやめ)の思ひ乱れて縫へる衣そ」
※竹取(9C末‐10C初)「脱ぎおく衣(きぬ)をかたみと見給へ」
※火の柱(1904)〈
木下尚江〉一四「其犠牲になった
無名氏の一人の遺児
(カタミ)が」
※
播磨風土記(715頃)宍禾「一に云はく、
大神、形見と為
(し)て、
御杖を此の村に植
(た)てたまひき」
③ 過ぎ去ったものを思い出す種となるもの。思い出のよすが。記念。なごり。
※
古今(905‐914)春上・
四六「むめがかを袖にうつしてとどめてば春はすぐともかたみならまし〈よみ人しらず〉」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報