得光(読み)とくみつ

日本歴史地名大系 「得光」の解説

得光
とくみつ

現小倉南区徳吉とくよし辺りに比定される。鎌倉期に宇佐弥勒寺領として成立。建久八年(一一九七)豊前国図田帳写(到津文書/鎌倉遺文二)に加納得善名田として上得光一五五町(起請田六〇町)・下得光一六五町(起請田五五町)吉田得光よしだとくみつ三〇町(起請田七町五反)とみえる。文明一〇年(一四七八)大内政弘の北部九州平定に際して、門司宗親に「規矩郡得光」内の八町地(久枝美作守跡)が与えられている(同年一〇月一八日「大内政弘下文案」正任記)。明応(一四九二―一五〇一)末年頃一時的に豊前へ進出した大友氏は田原親述に上徳光北方・下徳光南方・下徳光北方・篠崎しのざき郷を与えたが(明応九年三月九日「狭間親貞・同親実連署打渡状」入江文書/史料纂集)、のち大内氏が盛返したらしく、文亀元年(一五〇一)大内義興は深野興信の所領上得光北方内五〇石足を安堵している(同年九月一三日「大内義興袖判安堵状」山口県文書館蔵譜録)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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