御入候(読み)おんいりそうろう

精選版 日本国語大辞典 「御入候」の意味・読み・例文・類語

おん‐いり‐そうろう ‥さうら・ふ【御入候】

連語
① 「ある」「いる」「行く」「来る」の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。
曾我物語(南北朝頃)一「誰誰も近く御いり候ふか。御名残こそ惜しく候へ」
② 「ある」の丁寧語。あります。ございます。
浮世草子好色一代男(1682)四「さるかた卒度(そっと)御目に懸りて申上度義の御入候」

おり‐・そう ‥さう【御入候】

〘連語〙 (「おり」は「御入り」の変化したもの。「そう」は「候う」の変化した補助動詞)
① 「ある」「いる」の尊敬語。
史記抄(1477)一二信陵君縁者でをりさうほどに」
② 「行く」「来る」の尊敬語。
※三体詩幻雲抄(1527)「誰処へいったらばようをりさうたと云わうぞ」

お‐いり‐そうろう ‥さうら・ふ【御入候】

〘連語〙 断定の意を丁寧に表現する語。御座候。ございます。近世初期、書簡に用いた慣用語
※虎明本狂言・継子(室町末‐近世初)「何事にて御入候ぞ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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