御為(読み)オタメ

デジタル大辞泉 「御為」の意味・読み・例文・類語

お‐ため【為】

相手を敬って、その利益をいう語。「それではお為になりません」
もらい物の返礼としてその器に入れて相手に返す品。お移り。また、使いの者に与える駄賃

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「御為」の意味・読み・例文・類語

お‐ため【御為】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 )
  2. 目上の相手に対し利益をはかること。また、その利益。他の利益をはかることに努力しながら、一方では自らの利益を目論むという意を含んで用いることが多い。
    1. [初出の実例]「衛士の焚く火はお為なり、よく寄りてあたり給へや」(出典:車屋本謡曲・鉢木(1545頃))
  3. おためがみ(御為紙)」の略。

み‐ため【御為】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「み」は接頭語 ) 神仏やある人を敬って、「そのため」の意を表わす語。
    1. [初出の実例]「住吉の小田を刈らす子奴かもなき 奴あれど妹が御為(みため)私田刈る」(出典万葉集(8C後)七・一二七五)

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