心の暇(読み)ココロノイトマ

デジタル大辞泉 「心の暇」の意味・読み・例文・類語

こころ‐の‐いとま【心の暇】

心に屈託のない時。心の休まる時。心の余裕
「いとど御―なけれど」〈賢木
口に出さないで、心でひそかにするいとまごい。
別当御坊によそながら心のおいとま申せしが」〈浄・扇八景〉

こころ‐の‐ひま【心の暇】

こころのいとま」に同じ。
「秋の夜は月に―ぞなき出づるを待つと入るを惜しむと」〈詞花・秋〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「心の暇」の意味・読み・例文・類語

こころ【心】 の 暇(いとま)

  1. 心が休まる時。心配事がなく心のどかな時。心のひま。
    1. [初出の実例]「少将の君のおぼしたるけしきを見侍るに、心のいとまなくなん」(出典:落窪物語(10C後)二)
  2. 口には出さないで、心の中でひそかにするいとまごい。
    1. [初出の実例]「別当の御坊に余所ながら心のおいとま申せしが」(出典:浄瑠璃・曾我扇八景(1711頃)上)

こころ【心】 の 暇(ひま)

  1. 心が安らかで静かな時。物思いのない時。心のゆとり。心のいとま。
    1. [初出の実例]「かく心細くてはえおはしまさじ。いと御心のひまあらじ、などきこゆれど」(出典:源氏物語(1001‐14頃)夕霧)

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