心軽(読み)こころかろし

精選版 日本国語大辞典 「心軽」の意味・読み・例文・類語

こころ‐かろ・し【心軽】

〘形ク〙
※堀河本後撰(951‐953頃)恋四「最上川深きにあらずは稲舟の心かろくもかへるなるかな〈藤原定方〉」
源氏(1001‐14頃)椎本「なほざりごとなど宣ふわたりの、心かろうて靡きやすなるなどを」
② 気さくである。
※大唐西域記長寛元年点(1163)三「叉始羅国〈略〉気序和暢にして風俗軽勇(ココロカロシ)
こころかろ‐げ
〘形動〙
こころかろ‐さ
〘名〙

こころ‐かる・し【心軽】

〘形ク〙 軽薄である。思慮が浅い。気が変わりやすい。こころかろし。
伊勢物語(10C前)二一「出でていなば心かるしといひやせん世のありさまを人は知らねば」
こころかる‐げ
〘形動〙
こころかる‐さ
〘名〙

こころ‐かる【心軽】

(形容詞「こころかるし」の語幹) 軽薄なこと。浮気であること。
※宇津保(970‐999頃)楼上下「いかで、なほ物をば思はぬぞ。心かるの御心や」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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