応昌寺(読み)おうしようじ

日本歴史地名大系 「応昌寺」の解説

応昌寺
おうしようじ

[現在地名]大胡町河原浜 西浦

慈恵山千手院と号し、天台宗。本尊千手観音。慈恵大師良源が関東巡錫の折にこの地にとどまり建立したと伝えられている。近江延暦寺直末として寺勢すこぶる盛んであったとみられるが、長い間に衰微し、寛政五年(一七九三)五月大火により伽藍をことごとく焼失、寺宝とともに沿革もわからなくなってしまった。かつての本尊千手観音像は慈恵大師自作の仏像だったと伝える。

新里にいさと新川につかわの天台宗善昌ぜんしよう寺蔵の文書に、北条高広の出した「三夜沢柏倉所領、両方共ニ応昌寺ヘ相渡申候、其之万端之仕置、如前々候云々」という元亀三年(一五七二)一〇月二六日付の応昌寺御同宿中宛書状がある。三夜沢みよさわ(現宮城村)は赤城神社鎮座地で神領、柏倉かしわぐらは現宮城みやぎ村柏倉で東昌とうしよう寺があり天台宗である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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