思知(読み)おもいしらす

精選版 日本国語大辞典 「思知」の意味・読み・例文・類語

おもい‐しら・す おもひ‥【思知】

[1] 〘他サ下二〙 ⇒おもいしらせる(思知)
[2] 〘他サ五(四)〙 =おもいしらせる(思知)
浄瑠璃神霊矢口渡(1770)四「強欲無慙の百姓めら、稲荷の神の御罰にて、田畑残らず踏みあらし、思ひ知らさん」

おもい‐し・る おもひ‥【思知】

〘他ラ五(四)〙 物事道理や趣などをわきまえ知る。なるほどと思い当てる。理解する。痛感する。悟る。
古今(905‐914)物名・四三五「散りぬればのちはあくたになる花を思しらずもまどふ蝶かな〈遍昭〉」
徒然草(1331頃)一四二「子持ちてこそ、親の志はおもひ知(しる)なれ」

おぼし‐し・る【思知】

〘他ラ四〙 (「おもいしる(思知)」の尊敬語) 物事の道理や趣などを理解なさる。なるほどとお思いになる。
※宇津保(970‐999頃)蔵開上「ものおぼししらざりけん昔こそさりけめ、いまは世の中物おぼししりたれば」

おもい‐しら・せる おもひ‥【思知】

〘他サ下一〙 おもひしら・す 〘他サ下二〙 相手に誤りを痛切に悟らせる。身にしみて感じさせる。おもいしらす。
源氏(1001‐14頃)蜻蛉「心ぎたなき末のたがひめに、思しらするなめり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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