デジタル大辞泉 「怪力乱神」の意味・読み・例文・類語 かいりょく‐らんしん〔クワイリヨク‐〕【怪力乱神】 《「論語」述而の「怪力乱神を語らず」から。怪異・勇力・悖乱はいらん・鬼神の四つをさす》理屈では説明しきれないような、不思議な現象や存在。[補説]「怪力」は「怪異かいいと勇力ゆうりょく」の意で、「かいりょく」と読む。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「怪力乱神」の意味・読み・例文・類語 かい‐りょく‐らん‐しんクヮイ‥【怪力乱神】 〘 名詞 〙 ( 「論語‐述而」の「子不レ語二怪力乱神一」による。怪異と怪力と悖乱と鬼神の意から ) 理性では説明がつかないような不思議な存在、現象。[初出の実例]「只堯舜湯武の旧き跡をのみ御尋有て、曾て怪力乱神(クヮイリョクランシン)の徒(いたずら)なる事をば不レ被二聞食一」(出典:太平記(14C後)九) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
四字熟語を知る辞典 「怪力乱神」の解説 怪力乱神 理性では説明がつかないような不思議な存在、現象のたとえ。 [使用例] 父の怪力乱神を語らぬという教育方針にもかかわらず、郷里越前の祖母から幼いころ色々迷信を注入された[桑原武夫*南方熊楠の学風|1952] [使用例] “楠公炊き”はたしかに眼にはたのしくたのもしいものであった。縄ぼうき、竹槍、タンポポ、コックリさんなどとおなじようにひどく安上りで勢力を必要としないという点ではまったくヒケをとらぬ怪力乱神であったが、軍国精神の基礎がすべて錯覚から出発している以上、当然のことであった[開高健*青い月曜日|1965~67] [解説] 怪異と怪力と悖はい乱らんと鬼神の四つをさすといいます。「怪異」は怪しく不思議なこと、「怪力」は怪しい力や働き、「悖乱」は道理に逆らい正道を乱すこと、「鬼神」は超人間的な力や威力を持つもの。いずれも理性や常識から遠く離れた存在のもの。孔子は常を悟り、こういう理性では説明のつかないようなことは口にしなかったといいます。 出典 四字熟語を知る辞典四字熟語を知る辞典について 情報