愛別離苦（読み）アイベツリク

デジタル大辞泉

あいべつり‐く【愛別離苦】

仏語。八苦の一。愛する者と別れる苦しみ。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

あいべつり‐く【愛別離苦】

1. 〘 名詞 〙 仏語。八苦の一つ。愛別する苦しみ。
   1. [初出の実例]「心事相応、無_二愛別離苦_一」(出典：往生要集（984‐985）大文二)
   2. [その他の文献]〔法華経‐譬喩品〕

出典　精選版 日本国語大辞典

四字熟語を知る辞典

愛別離苦

親子・兄弟・夫婦など愛する者と別れる苦しみ。この世には愛する者と別れるという苦があり、会った者とは必ずいつかは別れる運命にある。この世のかなしさ、はかなさをいう。

[使用例] 虐げられし者の涙は乾く暇はなく、弱き者の流血は止む時なく、貧窮と災害は跡を絶たず、愛別離苦の憂いは尽くるところをしらない［石上玄一郎＊日蝕｜1948］

[解説] 仏教でいう八苦の一つ。意味的には「愛別離」と「苦」とが結びついた語。「愛別離苦、会え者しゃ定じょう離り」の対句の形でも用います。

出典　四字熟語を知る辞典