慍湯(読み)いかりのゆ

日本歴史地名大系 「慍湯」の解説

慍湯
いかりのゆ

豊後国風土記」によれば天武天皇七年(六七八)の地震の際に、五馬いつま山の一峡谷が崩落し、「慍れる湯の泉、処々より出ず。湯気、熾りに熱く、飯を炊くに早く熟す。但し一処の湯は、その穴、井に似たり。口径くちのわたりは丈に余り、深浅を知ることなし。水の色は紺の如く、常には流れず。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android